リノベーション豆知識
2-1.二世帯住宅へのリノベーション
二世帯住宅に正解はない
二世帯住宅は、親子世帯の生活時間帯や食生活などの生活習慣の違いから生じる摩擦を避けるために、できるだけ生活スペースを分けたほうが良いとされてきました。
そのため完全分離型二世帯住宅が理想とされました。完全分離が無理なら、キッチンや浴室などの最低限水回りは分けることが二世帯住宅の望ましいスタイルと言われてきていたのです。
ところが、この二世帯住宅のスタイルに考え方、居住空間をできるだけ分離するという発想は今の時代にマッチしなくなってきています。
その理由として挙げられるのは、高齢少子化と働く女性の増加による、家族員それぞれの役割の変化です。
二つの家族が一つの家に住む上で、このスタイルが正解という模範解答はなく、多様化した家族の形態それぞれに個別の正解があるという時代なのです。
様々な家族の生活の仕方
二世帯住宅へのリノベーションを計画した時に大切なのは、現在の家族の生活の仕方と、数年後、十年後、さらにその先まで見据えて計画を立てることです。
家族には様々な生活の仕方があります。
例えば、夫婦共働きで親はリタイアしていてもまだ若く元気であれば、家事の一切と子供の面倒まで一切を任せてしまうケース。
高齢化とは言っても現在のお年寄りは元気な方がたくさんいます。
健康を意識し、適度な運動と気を使った食事により、若々しい高齢者が増えていますし、
家の中のことや孫の世話に面倒ではなく、やりがいを感じる親も多いのです。
この時、完全分離のスタイルは良い選択とは言えません。
これはひとつのケースですが、時代が移り、人々の働き方や価値観に応じて理想の2世帯住宅のスタイルは変化しているということです。
理想の二世帯住宅を作るために
2世帯住宅を計画するにあたって大切なのは、家族員それぞれの要望を上手くまとめることです。
ここで大切なのは、家族全員揃って打ち合わせをすると、遠慮して意見を言えなくなる人が出てくるということです。それは、お嫁さんだけでなく、お母さんやご主人も共通です。
そこで、登場するのが専門知識のあるコンサルタント(設計事務所や、建設会社の営業担当)です。
コンサルタントに家族それぞれと個別に意見を聞いてもらい、それを取りまとめて提案としてプレゼンしてもらうことです。直接は言いにくいことも、コンサルタントからの提案としてもらえば、プロからの意見ということで、家族全員に受け入れもらいやすくなるはずです。
二世帯住宅へのリノベーションを考えたら、まずは専門家に相談してみると良いでしょう。
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